2007年04月24日
「しえんた」子育てコラムvol.6

高得点が電光掲示板に表示された時の荒川静香の口元からこぼれる歯の美しさは、印象的の一言に尽きると言って良い。宮里藍のそれも荒川とは違った野性味あふれる美しさがある。昔から歯並びのきれいな子は育つと言われてきたが、子供が健やかに育つ条件として食べ物ありきだからではなかろうか。食べた物の消化吸収の良し悪しは口でのそしゃく力に大きく影響されるわけだから、歯が丈夫で歯並びの良い子が丈夫な体になるのは至極当然の事と言える。
スポーツ界でもやはり一流の域に達した者は概して魅力的な歯の持ち主が多い。目の肥えた指導者は子供の歯を見てその可能性を占うことが多い。できればその子の親の歯も見ようとする。歯の良し悪しには遺伝学的背景が大きいと言われているからである。スポーツの成績は運動・栄養・休養の内容によって決まるものだ。運動がどうであったかによって栄養のとり方の質と量が決まり、適正な休みを取る事で目的に合った体が作られる。
一方で、優れた競技者に歯科医師のお世話になっている者が多いのも事実である。特にゴルファーとか野球の打者に多い。これは一流ともなると物を狙い打ちする時には眼光鋭い中にもほおの肉は弛緩していて、インパクトの瞬間だけ奥歯をかみ締めるからだ。この時、上下奥歯には数十キロの力が加わるという。これでは奥歯もたまったものではない。歯科医師の力を借りる事になるのだろう。練習や試合で初めから歯を食いしばっているようなら、二流の競技者と見てまず間違いない。
顔立ちが美しくとも歯並びが悪いと美人とは言わない。名選手も美人も親からいただいた立派な歯に感謝しなければいけない。またこれも素材ありきである。
2007年02月09日
「しえんた」子育てコラムvol.5

我が国の合計特殊出生率は、平成17年に1.26と史上最低を記録するとともに、生まれた子どもの数が亡くなった人の数を初めて下回り、いよいよ人口減少が現実のものとなりました。昨年末に公表された最新の将来人口推計では、我が国は、従来の見通しよりも更に急速に少子高齢化が進行するという、厳しい結果が示されています。
急速な人口減少は、我が国経済や社会保障の問題にとどまらず、国・地方の存続基盤に関わる大きな問題であり、少子化対策は、「子ども・子育て応援プラン」や昨年6月に政府・与党において決定された「新しい少子化対策について」にあるように、若者の自立から、働き方の見直し、生命の大切さ・家庭の役割等についての理解の促進、さらには、子育ての新たな支え合いと連帯に至るまで、国、地方公共団体、企業等が、一致団結して取り組んでいく必要があります。
このような認識のもと、平成19年度予算案においては、プランに掲げる施策の着実な推進を図るとともに、「新しい少子化対策について」に掲げた諸施策の実現のため、最大限の措置を盛り込まれております。
具体的には、子育て支援対策については、小児科・産科医療体制の確保や不妊治療の支援など母子保健医療の充実を図るほか、生後4ヶ月までの乳幼児がいるすべての家庭を訪問し、子育てに関する情報提供や養育環境を把握する「生後4ヶ月までの全戸訪問(こんにちわ赤ちゃん事業)」の実施、3歳未満の児童に対する児童手当の乳幼児加算の創設、地域における子育て支援の拠点となるつどいの広場事業と地域子育て支援センター事業を再編し、児童館の活用も図りながら、地域における子育て支援拠点の充実を図る取組、病児・病後児保育の拡充、事業所内託児施設の設置推進、また、各市町村において、放課後子ども教室と放課後児童クラブを一体的あるいは連携して実施する「放課後子どもプラン」の実施等を図ることとしています。
働き方の改革では、育児休業給付の給付率の引き上げや育児休業・子育て期の短時間勤務等の両立支援制度を利用しやすい職場風土づくりに取り組んだ事業主に対する助成制度の創設、年長フリーターを正社員として雇用する企業に対する支援措置等の実施、女性の再就職・起業支援のためのマザーズハローワークサービスの全国展開や女性の起業支援専用サイトの運用などに取り組むこととしています。
さらに政府では、本格的に少子化対策に取り組むため、「すべての子ども、すべての家族を大切に」を基本的な考え方に置き、2030年以降の若年者人口の大幅な減少を視野に入れながら、制度・政策・意識改革など、あらゆる観点からの効果的な対策の再構築・実行を図るため、「子どもと家族を応援する日本重点戦略」を策定することとしたところであり、すべての子ども、すべての家族を、世代を超えて国民みんなで支援する「国民総参加の子育てに優しい社会」の実現を目指すこととしています。
全国の都道府県におきましては、お店で買物をする際に一定の割引などが受けられるという、子育て世帯を応援するための優待カードが相次いで発行されています。石川県の「プレミアム・パスポート」、島根県の子育て応援パスポート「COCCOLO(こっころ)」、奈良県では「なららちゃんカード」が発行されています。静岡県でも「しずおか子育て優待カード」が昨年の4月から始まっています。「しえんた」の子育てニュースでも取り上げられていましたが、静岡県では、現在、県内25の市町で実施され、18歳未満の子どものいる世帯の半分以上でカードが利用できるとのことです。読者の皆様の中にも、実際に利用している方もいらっしゃると思います。
このカードは、「経済的支援」というよりも「社会全体で子育てを支援する気運の醸成」を目的としています。これまで、少子化対策や子育て支援といったことに関心のなかった人々に、協賛店舗という形でサポーターとなってもらい、特典を提供してもらうだけでなく、市町が取り組む様々な支援策を後押ししてもらうことにもつながると思います。
少子化の流れに歯止めがかからない中、「子どもを安心して生み育てることができる社会」を築くことは急務です。出産しても働き続けることのできるような、ワーク・ライフ・バランスの推進も図る必要があります。民間企業や地域を巻き込んだ地方からの取組が、企業やそこで働く人々の意識改革につながるのではないかと期待しています。
2006年12月12日
「しえんた」子育てコラムvol.4

大きなリュックサックを背負った子供の手を引いて、これもまた大きなバッグを持ちながら駅のホームを緊張した表情で急ぎ足で列車に乗り込むお母さん。車中では子供が何やら手に持って遊びに夢中になっている傍らで疲れきったのか、うとうととお眠り―。よく見る光景である。そんな中で近ごろ目立つようになったのは一見しておじいちゃんおばあちゃんに連れられた子供たちで、おじいちゃんおばあちゃんのリラックスした顔もしかる事ながら子供の喜々としている様子がいい。
早稲田大教授の長谷川真理子は「ヒト、この不思議な生き物がどこから来たか」でクリスティン・ホークス等が述べている「おばあちゃん仮説」を紹介している。そこでは人の女性が閉経後もかなり長い間生き続けている事について生物学的、人類学的に様々な議論に触れているが、私には「ヒトの女性が閉経後も長く生き続けるということは、生物学的に注目すべきことである。そして、少なくともいくつかの社会においては、繁殖終了後の女性の知恵が次世代の子育てに役立っていることは確かである」という行に共感するものがある。
これは女性に限らず家族における生産性の中心的役割でなくなった男性にも言える事で、その豊富な経験によってもたらされたスキルは次世代の子育てに貢献すること大であるはずだ。それだけではなく若い親たちの生産性の増大にもつながる事ではあるまいか。
食育という文言を耳にする昨今でもあるが、私が車中等で見る限りではお母さんの手作り弁当を見る機会がほとんどない。駅弁すらごくまれである。菓子袋に水では子供は育つまい。食育である、おばあさんの知恵とエネルギーにすがってみてはどうだろうか。
◆田中誠一(たなか・せいいち)
1935年生まれ。東京教育大体育学部卒業。東海大名誉教授、浜松大健康プロデュース学部長。スポーツ医科学の第一人者として、ハンマー投げの室伏重信やプロゴルファー宮里藍ら多数のプロ・アマ選手を指導。プロ野球読売巨人軍臨時コーチや全日本バレーボールチームのトレーニングコーチも務める。著書に「子供の運動能力を伸ばす本」「知的ゴルフのすすめ」など。
2006年11月29日
「しえんた」子育てコラムvol.3

◆私とベビーサインの出会い
2000年6月、長男のじょうたが生まれて私も一人の子供の母となりました。一般企業で勤めてきた私にとって赤ちゃんは未知の生き物。いとおしいという思いで一生懸命育児をしても、おっぱいでもオムツでもなく泣き続けることがあったり、やっと寝たと思うとすぐに泣き出してまったく自分の時間がなくなったりと、助けてくれる人が周りにいなくてとても大変な思いもしました。じっとこちらを見つめるその瞳の奥で感じていること、考えていることを少しでも理解したい、分かり合えれば育児はもっと楽しくなるはずと考え、情報を探し始めたときにめぐり合ったのがベビーサインでした。当時、日本語の情報は皆無の状態でしたので、インターネットなどで調べて試行錯誤、育児に取り入れました。
◆ベビーサインってなあに?
ベビーサインとはまだ言葉をうまく話せない赤ちゃんと手話やジェスチャーを使って「お話し」をする育児法で、アメリカではもう15年以上の歴史があります。手話と言っても難しいものではなく、赤ちゃんでも真似ができるように動きが簡単なものを選び、時にはジェスチャーも使います。この育児法が広まったのは、育児のフラストレーションを低減する、より深い親子の絆を築く、赤ちゃんの安全と健康に役立つ、話し言語の習得に好影響があるなど、多くのメリットがあるからです。
◆教え始める時期
月齢で言えば、生後6ヶ月から9ヶ月くらいが良いとされていますが、発育には個人差がありますので、ひとり座りがうまくできる頃から、というのが目安です。出産直後から赤ちゃんにサインを見せ始めても全く問題はありませんが、サインが返ってくるのは赤ちゃんが手や指をうまく動かせるようになる、早くても生後7-8ヶ月以降になります。もちろん、1歳を過ぎてから始めても遅くはないですよ。月齢が高いほど見せたサインをすぐに覚えてくれるようになるので、短い期間でサインの数が増え、楽しいコミュニケーションができるようになります。お母さんが少々短気の方はこのくらいから教え始めるのをお勧めします。
◆お勧めサイン
手の動きが簡単で月齢の低い赤ちゃんにもお勧めのサインを紹介しましょう。コツは簡単で、普段の語りかけに手を添えることです。
【ミルク】片手を閉じたり、開いたり、グーパーグーパーとします。赤ちゃんに母乳やミルクをあげるときに、「さぁ、おっぱい飲もうね。」などと言いながらサインを見せてあげましょう。

【帽子】片手のひらで頭をトントンします。お外に出かけるときに赤ちゃんに帽子をかぶせながらサインをしてみましょう。ママの大きな帽子をかぶせてこのサインを使って親子で遊ぶこともできますよ。

【お風呂】握った両手で胸の辺りをごしごしします。毎日のお風呂の時間に見せてあげると良いですね。お風呂の時間になるとこのサインをしながら忙しく洋服を脱ぎだす子もいますよ。

最初は数個のサインで始め、お子さんの興味のあるものを中心に、サインの数を増やしていってください。赤ちゃんってこんなものがこんな風に見えるんだ、こんなことを考えているんだと、お手ての会話には新鮮な発見や感動がいっぱいです。是非、皆さんも始めてみてくださいね。
2006年07月26日
「しえんた」子育てコラムvol.2
子どもが小さい時、本を読み聞かせることの大切さはわかっているけれど、いざ読もうとすると子どもがいやがってこまる、本が嫌いなのかしら、と悩んだことはありませんか。
この場合、①たまたまその時本を読んでもらいたい気分ではなかった、②その時期、本より他にもっと興味のあるものがあった、といったタイミングの問題や③読んでいる「その本」に興味がもてなかったといった理由が考えられます。こんな時は別の本にしてみたり、また後で読んでみたりと子どもに様子をみながら読み聞かせてあげてください。本を読み聞かせるというのは、読み手と聞き手のコミュニケーション、一緒に楽しむ行為ですから、無理強いするのは逆効果です。
では子どもが興味を持つ本ってどんな本なのでしょうか。図書館や書店などに年齢別の子ども向け絵本リストなどが置かれているのはご存じかと思います。いろいろなタイプの絵本が紹介されています。こういったリストは是非参考にしていただきたいのですが、ちょっと注意していただきたいのは、当たり前の事ですが、同じ年齢・月齢の子どもみなが同じ絵本を楽しむわけではない、ということです。リストにのっているのは「この年齢・月齢の子どもたちの多くが好む絵本」であって、ある一人の子どもが楽しむとは限りません。兄弟でもさえ、上の子が好きだった本を下の子も楽しむとは限らないのです。
どうすれば良いの、と思われるかもしれませんが、答えは簡単、子どもに選ばせてあげてください。でも、せっかく子どもに選ばせて買ったもののそんなに気に入っていない、ということがあるかもしれません。本選ぶのに慣れていない子どもは、どうしても表紙やパッとめくった時に目にとまる箇所など第一印象に左右されがちです。ところが実際にその本を読んでもらうと思ったほどおもしろくなかった・・・ということもあります。お金を払って買った本が面白くないのではもったいないですね。
こんな時には、お子さんと一緒に市立図書館に出かけていき、児童コーナーで本を選ばせてあげてください。市立図書館の児童コーナーには、これまで読み継がれてきた絵本、経験豊富な児童担当者が選んだお薦めの絵本が並んでいます。最初は選ぶというより、手当たり次第でもよいので、子どもが持ってきた本をその場で読んであげたり、借りていって家で読んであげる。ゼロ歳児から貸出カードをつくることができます。
最初は本を手に取ることそのものを楽しんでいるかもしれませんが、そのうちだんだんと興味を持つものができてくるでしょう。また一緒にいった保護者の方が、図書館のお薦め絵本の中からおもしろそうなものを選んでさりげなく目のつくところにおいてみるのもいいですね。こうした繰り返しの中で、きっと子どもが自分の気持ちにぴったりくる絵本を見つけることができると思います。
自分で本を選ぶ習慣が身に付いていくと、読みきかせてもらうだけでなく自分でも読む年齢になった時に、さらに読書の幅を拡げていくことができるでしょう。
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2006年06月13日
「しえんた」子育てコラムvol.1
人から「センスのいいですね」と褒められたりすると、案外気分がいいものです。せっかく時間をかけて作っても、どこか「バランスが今ひとつですね」とか言われたりするとがっかりします。
この厄介な「センス」は、生まれつきなのか、それとも遺伝なのか、出来れば自分のせいではなく他のひとのせいにしたいですね。センスの善し悪しといっても、それほど確かな評価基準もほとんどないと思われます。あくまでも周りの人と比べて、何となく少しはましかどうかで決まってくると思います。
芸術家やデザイナーであれば、白いキャンバスに何とか、表現出来なくてはなりません。そうなると、人より、少しいい程度のセンスでは問題かもしれません。
ごく一般的な日常生活では、オリジナルに何かを作り出すことよりは、いくつか用意された中からセレクトして、それなりに組み合わせることがほとんどです。ですから、自然に周りの人と比べて、すこしでも皆の賛同や賞賛があればいいことになります。組み合わせのセンスが、そのままセンスがいいことになるようです。
ちょっとお洒落とか、どこかしら、気が利いているとか、ほんの少しの気の配り方で、結果や反応は大きく違ってきます。中でも「カラーコーディネートセンス」は、その場の雰囲気や印象に大きく貢献します。せめて色だけでも上手く使えれば、かなりセンスがいいと思われるようです。
洋服やアクセサリィー、化粧や料理などの場面で、最後に色で失敗したり、事前に色が揃わなくて残念な思いをしたりした経験は皆さんが案外多いと思います。いくらお金をかけて探しても、気に入った色が見つからないこともあります。逆に時間がなくて、案外間に合わせで適当に置かれた物の組み合わせで、カラーコーディネートが上手く出来たりもします。
自分のことよりも、誰かにプレゼントする時も、この色選びが決め手になります。カラーコーディネートを失敗すると、その時しか感謝されなくなってしまいます。相手の好みと自分のセンスがどこまでマッチングするかで、贈る気持ちの伝わり方が違ってきます。
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